奈良原さんと共生を考える会
活動内容
わたしたちの活動は、名称そのまま、「“奈良原さん”との共生を考える」ことです。
なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、決して難しくはありません。
「“奈良原さん”を取り巻く自然・歴史・文化などを見直し、親しみ、守り育てていこう」という気持ちで行う活動すべてが当てはまります。
具体的な内容を、以下でご紹介します。
・森林保護
古くから信仰の山であった楢原山には、手つかずのすばらしい森林が残されています。
確認されている樹木の種類は、奈良原神社がある山頂付近だけでもなんと80種類以上。その森林環境は、多くの動植物の楽園となっています。
また、この森林は、地域の水源を守る要でもあります。貯水池の役割を果たす自然の木々は、防災にも役立ってくれています。
この貴重な環境資源を維持していくため、わたしたちは、楢原山に広葉樹の植林を行います。
・歴史研究
楢原山は、古い歴史のある山です。
信仰地として開かれたのは奈良時代より前とされ、修験道の行場として、雨乞いの霊地として、農家に欠かせない牛馬を守る守護神として、長く深く、地域の暮らしに関わってきました。
歴史が混乱した南北朝時代には、謎と伝説に包まれた第98代天皇・長慶天皇が楢原山を訪れたとの伝説もあります。
そしてなにより、山頂の奈良原山経塚からは国宝級の遺物が出土しました。平安時代後期のものと判明しているこの国宝は、しかし、いまだ神秘のヴェールに包まれています。
このような歴史の数々をテーマに、講師を招いての歴史講座や、会員同士の勉強会・懇親会を開く予定です。
・ハイキング体験
標高1,041m、今治市内から車で30分の楢原山は、ハイキングにもうってつけです。
愛媛県により「奥道後玉川県立自然公園」に指定されている楢原山付近一帯は、種類豊富な動植物に恵まれています。季節と場所によっては、ヤマブキソウやツツジ、ホンシャクナゲなどの美しい花を楽しめます。
その自然に触れながら、会員同士で知識や意見を交換しつつ、山上の見晴らしと空気を味わう散策体験を行えればと思います。
また、次代を担う子どもたちに教室を飛び出した学びを得てもらうため、地域の小中学校とも連携して、この活動を広げていく予定です。